女の子の健やかな成長をお祝いする雛祭りに欠かせないものが雛人形です。
しかし雛人形を出して飾っておくのは、1年のうちほんの1か月ほどとなるでしょう。
それ以外の期間には押し入れやクローゼットの中で保管することになります。
近年では収納に便利な収納飾りも多く販売されていますが、その保管方法が悪ければ、いざ飾ろうと思って出した時に、飾れない状態になっている可能性もあるでしょう。
雛人形を長持ちさせるための保管方法について頭に入れておく必要があるでしょう。

しまうタイミングは「湿度が低い晴天の日」

まずは雛人形をしまうタイミングについてです。
雛人形を片づける日は、空気が乾燥した晴天の日に行いましょう。
湿度が低い晴れた日にしまうことによって、人形に湿気を残さないようにしてしまうことができます。
雛人形に湿気はNGです。カビやシミの原因にもなるので注意しましょう。

雛人形をしまうのが遅れてしまうと婚期を逃すともいわれていますが、たとえ片付ける日が遅くなったとしても、湿度の高い日にしまうのは絶対にやめましょう。
もしもどうしても婚期を逃すという言い伝えが気になるのであれば、一度しまった後に、早い段階ですぐに出して、湿気を取り除いてからしまうようにしましょう。

また人形や装飾品は、ほこりがついてあるようであれば、ほこりを優しく拭き取りましょう。
ほこりはそのままにしていると、虫のすみかとなってしまうため、きちんと取り除くことによって、虫食いやシミを防ぐことができます。
ほこりをしっかりと取り除き、防虫剤を入れて保管するようにしましょう。

とにかく湿気はNGです

雛人形の適切な保管場所として、最も注意したいことは湿気です。
湿気はもちろんのことですが、日光が当たると日焼けをしてしまうので、湿気が少なく、風通しの良い、直射日光の当たらないところを選ぶようにしましょう。

さらに意外なことかもしれませんが、乾燥しすぎる場所も保管場所としては適切ではありません。
あまりにも乾燥しすぎてしまうと、人形の顔にひびが入ってしまうことも考えられます。
そのため乾燥が激しくないところを選ぶようにしましょう。
保管する場所は風通しの良い部屋の押し入れの上段や天袋がよいでしょう。
床に直接おいてしまうと、ほこりや虫が入ってきてしまうので、できることならば避けた方がよいでしょう。

そしてしまったらずっとしまいっぱなしにするのではなく、たまには外の空気を吸わせてあげることも必要です。
秋ごろに一度、空気が乾燥した晴天の日を選んで、風に当ててあげると良いでしょう。
日光に当ててはいけませんが、こうすることでより人形を長持ちさせることができます。